内頸動脈血栓内膜剥離術 : 末梢神経損傷回避のための方策
元データ
1997-09-20
日本脳神経外科コングレス
概要
末梢神経損傷は,内頸動脈血栓内膜剥離術の重要な術後合併症である.今回,われわれは末梢神経損傷回避のための当施設における方策について報告した.これらの工夫の結果,1991年4月〜1996年12月の間に,当科にて施行した112症例133回の血栓内膜剥離術施行例で,術後の永続的な末梢神経損傷をきたしたのは1例(0.75%)のみで,一過性の障害を含めても11例(8.3%)であった.11例中8例(72.7%)は頸椎第2レベルに及ぶ高位病変で,末梢神経損傷と高位病変には有意な関連が認められた.内頸動脈血栓内膜剥離術を施行するに際して,術者が解剖学的位置関係を熟知し,細心の注意を払い合併症防止に努めれば,末梢神経損傷の大部分は防止することが可能と思われた.
著者
橋本 信夫
国立循環器病センター脳血管外科
塚原 徹也
国立循環器病センター脳血管外科
秋山 義典
国立循環器病センター脳血管外科
戸高 健臣
国立循環器病センター脳神経外科
橋本 信夫
国立循環器病センター
西 正吾
北野病院脳神経外科
岩間 亨
国立循環器病センター脳神経外科
西 正吾
国立循環器病センター脳神経外科
野村 素弘
国立循環器病センター脳血管外科
山本 聡
国立循環器病センター脳神経外科
岩間 亨
岐阜大学大学院医学系研究科脳神経外科学分野
秋山 義典
滋賀県立成人病センター脳神経外科
山本 聡
国立循環器病センター脳血管外科
秋山 義典
国立循環器病センター 脳神経外科