Eptazocine (l-1,4-dimethyl-10-hydroxy-2,3,4,5,6,7-hexahydro-1,6-methano-1H-4-benzazonine)の薬理作用 : 第5報 Eptazocine,Pentazocine および Morphine の連続投与による耐性形成能の比較
概要
eptazocineを連続投与した時に,その薬理作用に耐性が形成されるかどうかを,pentazocine,morPhineと比較した.合わせて,これら薬物とeptazocineの間に交叉耐性が形成されるか否かも検討した.マウスを使った実験では,eptazocineを連続投与しても酢酸writhing法および圧刺激法におけるその抗侵害作用ならびに回転籠法におけるその回転行動抑制作用には全く耐性は形成されなかった.またpentazocineおよびmorphineとの問にも交叉耐性は形成されなかった.pentazocine(回転籠法)およびmorphine(酢酸writhing法,圧刺激法)の連続投与ではそれぞれにおいて耐性が形成され,両者の間に交叉耐性も形成された(圧刺激法).一方,ラットのtail-flick法では,eptazocineの連続投与で,morphineと同様に耐性が形成されたが,morphineとの間に交叉耐性は形成されなかった.以上の結果から,eptazocineの耐性形成能には種差があり,マウスでは用いたスケジュールでは耐性が全く形成されず,しかもpentazocineおよびmorphineとの交叉耐性は,マウスおよびラットともに全く形成されないので,eptazocineはこれら薬物と耐性発現の機構が異なっていることが示唆された.
著者
山田 重行
株式会社日本バイオリサーチセンター 羽島研究所
鍋島 俊隆
名城大学薬学部薬品作用学研究室:npo法人j-do医薬品適正使用推進機構
山田 重行
名城大学薬学部薬品作用学教室
亀山 勉
名城大学薬学部薬品作用学教室
亀山 勉
ジャパン精神薬理研究所
鍋島 俊隆
名城大学薬学部
亀山 勉
名城大学薬学部
鍋島 俊隆
名城大 薬
鍋島 俊隆
名城大学薬学研究科薬品作用学 名城大学学術フロンティア推進事業比較認知科学研究所
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